研究内容の概要
当研究室では,「情報を守る」と「情報の表現方法を究める」ための理論・技術の研究を行っています.「情報を守る」研究は,何(誰)から情報を守ろうとするのかによって,2つに大別することができます.1つ目は,自然界の雑音等から情報を守るための,符号理論に関する研究です.2つ目は,悪い人間から情報を守るための,暗号理論・電子透かしに関する研究等が含まれます.「情報の表現方法を究める」研究は,データモデル理論に関する研究等が含まれます.
最近の研究テーマ
符号理論
誤り訂正符号の復号アルゴリズムの設計・性能評価や,符号そのものの性能評価などに関する研究を行っています.精密な性能評価ができれば,必要以上に冗長を付加する必要がなく,効率的な通信ができます.具体的には,ネットワーク符号化という理論が情報伝送効率を挙げるために最近注目されていますが,ネットワーク符号化における誤り訂正符号の性能評価についての研究に取り組んでいます.また,誤り訂正符号を電子透かしに適用し,信頼度を向上させる研究なども行っています.
暗号・電子透かし
さまざまな情報サービスにおいて,どのような情報を,どのような状況で,どこまで守ればよいかについて研究を行っています.情報を守ること(安全性)と使いやすさ(利便性)はトレードオフの関係にあるため,その見極めは必要不可欠だからです.最近の研究テーマとしては,クラウドのような分散環境における 秘匿計算の実現,マルウェアなどの攻撃を意図したプログラムが存在する下での安全性保証,画像に対する改ざんのあぶり出しと復元の実現などがあります.
データモデル理論
人間が扱うさまざまな情報を,計算機システムで処理できる形としてどのように表現すべきかについて研究を行っています.それは,そのシステムの処理能力や効率,利便性や安全性を左右する重要な問題だからです.最近の研究テーマとしては,XMLデータベースのスキーマ進化やスキーマ統合とそれに付随する処理の自動化,不完全情報表現モデルの開発,推論攻撃に対する安全性検証法の提案などがあります.
