情報セキュリティによる安全・安心な高度情報化社会への貢献

当研究室では,「情報を守る」と「情報の表現方法を究める」ための理論・技術の研究を行っています.「情報を守る」研究は,何(誰)から情報を守ろうとするのかによって,2つに大別することができます.1つ目は,自然界の雑音等から情報を守るための,符号理論に関する研究です.2つ目は,悪い人間から情報を守るための,暗号理論に関する研究です.「情報の表現方法を究める」研究は,データベース理論に関する研究です.

最近の研究テーマ

符号理論

誤り訂正符号の復号アルゴリズムの設計・性能評価や,符号そのものの性能評価などを行っています.精密な性能評価ができれば,必要以上に冗長を付加する必要がなく,効率的な通信ができます.最近,ネットワーク符号化という理論が情報伝送効率を挙げるために注目されていますが,ネットワーク符号化における誤り訂正符号の性能評価についての研究に取り組んでいます.また,誤り訂正符号を電子透かしに適用し,信頼度を向上させる研究も行っています.

データベース理論

人間が扱うさまざまな情報を,計算機システムで処理できる形としてどのように表現すべきかについて研究を行っています.それは,そのシステムの処理能力や効率,利便性や安全性を左右する重要な問題だからです.最近の研究テーマとしては,XMLデータベースのスキーマ進化・スキーマ統合とそれらに伴う文書や問合せの変換処理の自動化,暗号化データベースの安全性評価などがあります.また,こういったテーマに取り組む上で基礎となる,問合せの静的解析技術の開発にも力を注いでいます.

暗号理論

情報ネットワークの多様化に応じて様々なレベルのセキュリティを達成するための研究を行っています.情報を守ること(安全性)と使いやすさ(利便性)はトレードオフの関係にあり,状況に応じて,どのような情報を,どこまで守るかを適切に調整することは極めて重要です.最近の研究テーマとしては,その核となる暗号技術に注目し,暗号技術が破られないことの数学的証明や,近年のサイバー攻撃に対して暗号を利活用したセキュアプロトコルの設計に取り組んでいます.

研究室の構成員

教 授 藤原 融
准教授 石原 靖哲
助 教 矢内 直人
事務員 2名
博士後期課程 3名
博士前期課程 11名
学部4年    5名

研究室の日常

当研究室では,研究室全体でセミナーを週に2コマ (90分×2),研究発表会を週に1コマ (90分),輪講形式で行っています. また,研究室間の学生交流でソフトボール等に参加しています.

研究室からのメッセージ

当研究室の研究内容は,情報科学分野における基礎理論・基盤技術です.一般に数学的・論理的・形式的な議論が必要となるため,ちょっと見ただけではとっつき難いイメージを持たれることもあります.しかし,新しいコンピュータの限界や計算の本質を議論しようとするときには欠かすことのできない大変重要な研究です.また,学生時代に本質に迫る研究をすることは,将来社会に出て仕事をする上で貴重な財産になります.情報科学の本質に迫る研究に興味がありましたら,いつでも見学に来て下さい.